【つくばエクスプレス秋葉原駅から有明に?】TX、国際展示場駅へ延伸の計画、今後の秋葉原への影響は? 

秋葉原駅は、つくばエクスプレスに開通に伴う影響で、乗降客数が増加しました。また、茨城、千葉、埼玉の通勤、観光客の玄関口として、秋葉原の開発にも貢献しています。そのつくばエクスプレスですが、もともとは、東京駅が、終点の予定でした。コスト削減の観点から、秋葉原駅になりましたが、開業後、東京延伸の陳情が毎年のように行われています。そのような中、政府の答申で、中央区の銀座―国際展示場をつなぐ、臨海地域地下鉄と一体で、延伸するという提言がされました。まだ、計画が具体化しておらず、コロナの影響をあり、不透明感がありますが、もし実現した場合の秋葉原への影響は、どうなるでしょうか。現在の秋葉原は、東洋経済の記事によると、オフィスが増える一方で、中小のサブカルチャーやIT、家電のお店の撤退が増えているようです。もしかすると、コロナに伴い加速するかもしれません。その背景の中で、つくばエクスプレスが、有明まで、直通すると、個性的な街として知られる秋葉原に、どう影響を与えるのかか考えます。 

秋葉原、「オフィス街」へ急変貌する街の強み 

https://toyokeizai.net/articles/-/218688?page=3

https://vropencafe.video-research.jp/figures/figureofmonth-26.html

〇つくばエクスプレス概要 

2005年に開業した、秋葉原からつくばを最短45分で結ぶ路線です。最高速度は、130km/h ATOによる自動運転で、運転士が、ボタンを押すだけで運行可能です。車掌は、乗務しません。沿線人口も順調に推移しており、乗車人数も、コロナ前までは、上昇傾向でした。最近では、千葉区間の流山おおたかの森、柏のキャンパス、茨城区間のつくばエリアの開発が進んでいます。残念ながらコロナ後は、大幅な減少や開業以来の赤字を記録しましたが、沿線の開発やワクチン接種に伴い、乗客数は戻ると思われます。 

〇つくばエクスプレス、東京で止まらず有明まで直通か。 

つくばエクスプレスもともと、東京駅が、始発駅になる予定でしたが、コスト削減のため秋葉原駅始発になりました。開業後の実績は、予想に反して好調で、開業当初から、茨城や千葉の自治体を中心に、東京駅(丸の内)への延伸が、毎年陳情がされています。採算は 年間輸送人員が、27万人を超えれば、採算が取れると予想されていますが、借入金も5000億円以上残り、費用対効果の点で、そう簡単には進まないのが現状です。そのような中、築地や臨海部の開発、それに伴うアクセスの利便性や人口増への対応として、中央区の臨海地域地下鉄との一体での延伸が提案されました。臨海地域地下鉄は、中央区が、強く推しており、つくばエクスプレスとの直通で、B/Cが、単体での0.7から、最大1.6になるため、直通も前提になると考えられます。また、小池都知事もたびたび言及していることから、都も地下鉄の敷設を目指していると言えます。 

画像は、以下のリンクからスクリーンショットで撮影 

https://www.city.chuo.lg.jp/kankyo/keikaku/tikatetukentou.files/houkokusho_1.pdf

https://www.city.nagareyama.chiba.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/093/futyousakekka.pdf

〇臨海地域地下鉄の沿線での開発 

今後、臨海部では、地域ごとに開発が進む予定です。この記事では、有明エリアを中心にまとめます。 

有明再開発 

東京都としては、臨海部エリアをDX対応、スタートアップ拠点、自然との調和を目指しています。有明に絞ると、国際展示場は、アイドルやサブカルチャーの系のイベントが開かれるので、ご存じだと思いますが、テニスやバレー、体操等、オリンピックに使われる展示場以外にも、スポーツ関連の施設が集まっています。また、地域の開発が行われており、イベントホールやホテル、住居、商業施設、劇場を含む有明ガーデンやテレビ朝日やコナミによる複合施設ができる予定になっており、今後の開発が見込まれます。 

その他、臨海地域地下鉄の沿線にあたるエリアでも、テーマが設定され、開発が進むようです。また、築地市場跡地には、まだ、開発の具体的方向性は、みえないものの、国際会議場や親水施設、交流施設などが整備される予定です。なお、エリアの北よりに、地下鉄の駅が設置される予定です。 

https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/toshi_saisei/data/09_08.pdf

イメージは、下記リンクからスクリーンショット 

https://www.kouwan.metro.tokyo.lg.jp/rinkai/G1H_kettei.pdf

『未来の東京』戦略 (tokyo.lg.jp) 

改ページ 

〇今後の秋葉原の街づくりは? 

「未来の東京」戦略には、秋葉原は、記載がありませんでした。TX延伸や臨海地域地下鉄、他のエリアの再開発を踏まえて、懸念点をまとめます。 

筆者の考察としては、 

I再開発が進む池袋が、サブカルチャーの中心に? 

池袋再開発エリアマップ 

消滅可能性があるとまで言われた池袋ですが、以下のような形で、芸術、オフィス、商業施設、公園と様々な再開発が行われています。 

https://www.city.toshima.lg.jp/405/machizukuri/fukutoshin/saiseiiinkai/documents/011_shiryou1_ikebukuroekishuuhennomachidukuridoukou.pdf

豊島区は、「世界中から人を惹きつける 国際アート・カルチャー都市のメインステージ界隈を歩き、にぎわいと四季の彩りを感じるまち・池袋」を目指しています。 

これまでも、マンガといったサブカルチャーや立教大学、本や劇場といったハイカルチャーまで幅広く存在した池袋は、今後、人々の交流、発信と起業、ビジネス支援、加えて街中をサードプレースにする街づくりが進みます。 

(具体例) 

Hareza池袋/Hareza Tower 

オフィス、ホール、区民センター、劇場やスタジオがあつまる場所です。8つの劇場があり、表現や交流の場として使われます。 

https://www.fashion-press.net/news/29961 写真は、左記サイトから引用 

池袋西口公園 

再開発に伴い、野外劇場やカフェが作られました。 

https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/434167/121700132/ 写真は、左記サイトから引用 

筆者の考察としては、池袋の強みとしては、3つあると考えます。また、その強みは、秋葉原のサブカルチャーや家電の街という個性、強みを持ちつつ、より幅広いジャンルや層が、交流、憩う、起業する街という点で、秋葉原を上回る予感もします。 

  1. 池袋:街の全体として、コンセプトがあり、その上で、再開発が進んでいる。 

→秋葉原:雑多な点が、良いのかもしれないが、都会的なオフィスビルが、電気街やメイドカフェ、アニメ関連のストアが並ぶなかに出現しているが、街全体としての計画性があるのか。わからない。 

  1. 池袋:バスが、東西の両方をむずび、2か所の自由通路やLRTも検討されている 

→秋葉原:電気街やメイドカフェ、マチエキュート神田万世橋、3331art chiyoada、CHABARA AKI-OKA MARCHE、高速を境にした東側のエリアが、個々に、独立しており、街を回遊しずらい。また、山手線沿いの自由通路は、狭く、1か所のみ。加えて、国道4号線を境にした東側のエリアへは、総武線や日比谷線に近い出口から、交差点を渡る必要はあり、アクセスしにくい。 

  1. 池袋:サブカルチャーを交流し、新たな価値を作る。また、幅広い層が、安心して街を歩ける街づくりを目指している。 

→秋葉原:現状、サブカルチャーを体験したい。と秋葉原に来る海外からの旅行者は多いが、様々な層の交流や街の回遊という点で、家電が目的の観光客の方やサブカルチャー以外にも関心がある人を、秋葉原の各スポットに呼び込めているのか。また、メイドカフェで、違法な事案のその摘発も報道される。 

https://gmo-research.jp/pressroom/press-release/press-release-20160520

千代田区と秋葉原まちづくり会社は、今後の秋葉原をどのように考えているのか。気になるところです。 

II TX延伸に伴い、秋葉原を通過し、東京、銀座、臨海部に行く人の増加? 

延伸のメリットとして、あげられる乗り換え回数の減少、既存路線の混雑緩和ですが、秋葉原にとっては、JR線に乗り換える通勤、観光客が、秋葉原で乗り換えず、丸の内、有明方面を目的にする。もしくは、乗り換えるため、秋葉原を通り過ぎるといった可能性があります。具体的には、TX延伸は、丸の内仲通り直下が予定されており、特に、千代田線、三田線、丸の内線との乗り換えが便利になる予定です。また、臨海地域地下鉄の場合、銀座や国際展示場で、銀座線や、りんかい線への乗り換えがしやすくなるでしょう。その場合、これまで、秋葉原経由で、JR山手線や京浜東北線に乗り換え、東京、品川方面の各駅で降りた人々が、丸の内や国際展示場経由で、新橋、品川エリアに通勤するといったことは、想定でき、乗り換えと併せて、家電を探すや、食事をするといった機会が減少すると考えます。 

〇秋葉原の街づくりをどう考えますか? 

この記事では、TXが延伸した場合の秋葉原の街づくりにマイナスの影響を与えるのではないか。という点で、考察しました。 

個人的には、TXが、東京、有明方面に延伸した場合、秋葉原駅で、降りる回数は、減り、そのまま、臨海部や渋谷、目黒方面に行ってしまうと思います。理由としては、以下の通りです。 

①EC市場の発展により、わざわざ秋葉原に行くかなくてもPCやカメラは、買える 

②あまりサブカルチャーに関心がないし、批判的な部分もある。渋谷・恵比寿、臨海エリアの方が、食、商業施設、公園等が充実している。 

③家電、サブカルチャーも含め、芸術や街歩きとしては、池袋の方が、気軽に、楽しめ、交流できそうだし、ビジネス、プライベートの面でもおもしろい街になりそう。 

筆者としては、秋葉原は、家電やITを生かしたイベント、東京都が構想中のリカレント大学誘致、高架下のモノづくり、食の施設、神田川、東側エリアの開発とバス路線の開設を提案したいと思います。みなさんは、未来の秋葉原の街づくりまたは、個性をどう考えますか? 

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