みなさま、こんにちは。
秋葉原を歩いていると「これは?」と思わず足を止めてしまうかもしれない所を現地で集めた”生”情報としてご紹介させていただきます。
今回訪れたのはレトロゲーム・レトロPC・アーケード基盤の専門店「BEEP秋葉原」さん。
入口の看板イラストのタッチからして、レトロな雰囲気プンプンです。
棚には懐かしいタイトルが所狭しと並んでおります。
秋葉原の専門店に行くと、このように壁一面に陳列されているのは同じお馴染みの光景ですね。
おお、PCエンジンじゃないですか!しかも、PCエンジンDuo!
PCエンジンDuo CM Youtubeより転載
独特のフォルムが印象的なHuCARDのソフトも置いてあります。
当時のゲームソフトはカセットロムが主流だったため、このHuCARDは非常に新鮮に感じましたね。
家庭用ゲーム機のみならず、レトロなPCゲームソフトでも取り揃えておりました。
ご存じ、歴史シミュレーションゲームの決定版!
光栄(現:コーエーテクモホールディングス)の「信長の野望」
昔からのシリーズファンは「信長の野望」と言えば、PCでプレイするという人も多いのではないでしょうか?
信長の野望 公式HP
http://www.gamecity.ne.jp/shibusawa-kou/nobunaga.html
こちらはアーケード基盤。
普段は筐体の中にあるものなので、ゲームセンターの店員や関係業者でも無い限り直接お目に掛かる事が無いので貴重な光景です。
こちらは「クイズ!! 美少女戦士セーラームーン~知力・体力・時の運~」と言うタイトルのクイズゲームのアーケード基盤となってます。
セーラームーンなんて説明不要の有名作品ですが、こんなアーケードゲームがあると知らなかったな…
こちらのファミコンディスクシステム用ソフト「夢工場ドキドキパニック」
店頭価格 5480円(税込)
ディスクシステム?ファミコンじゃないの?と思う方もいらっしゃると思います。
カセットの容量を上回る磁気カードの採用、当時まだ珍しかったセーブ機能、ディスクの書換えが可能で安価に新しいゲームが楽しめるなど、画期的なシステムでした。
ディスクシステム
https://www.nintendo.co.jp/nom/0408/what/index.html
ディスクシステムの書換機器は1993年頃には撤去されたようですが、救済措置としてメーカーに持込・郵送すれば2003年までは書換えを対応していたそうです。
10年近くもアフターサービスを継続していた企業姿勢は本当に感心します。
さて、「夢工場ドキドキパニック」ですが販売元:フジテレビで開発元:任天堂になります。
ファミコンなので開発が任天堂と言うのは至極当然に分かりますが、販売が8チャンネルでお馴染みあのフジテレビと言うのが珍しいですね。
一体どういう事なのでしょうか?
1987年にフジテレビをはじめとするフジサンケイグループが「コミュニケーションカーニバル 夢工場’87」と言うイベントを開催しておりました。
コミュニケーションカーニバル 夢工場’87
イベントCM youtubeより転載
このイベントは様々なメディアミック展開しており、そのタイアップの一環としてこの「夢工場ドキドキパニック」が開発・販売されたという経緯があります。
言わば、フジテレビと任天堂の企業コラボレーションと言ったところでしょうか。
イベントイメージキャラクターの「イマジンファミリー(イマジン・リーナ・パパ・ママ」の性能が違う四人の中から一人を操作し、さらわれた双子を救いに向かう横スクロールアクションゲームです。
ここで一つ。気になることが…
ゲーム好きな方はお気づきかもれしませんが、このパッケージイラストどこかで見たことがありませんか?
そうです!スーパーマリオUSAのパッケージの構図が一緒ですね!!!
よく見たらマリオシリーズでお馴染みのヘイホーにキャサリン、ムーショにマムーまでいるじゃないですか。
マリオヒストリー HP
https://www.nintendo.co.jp/character/mario/history/index.html
これはどう言う事でしょうか?
ますます謎は深まるばかりです…
どうやら当初は海外市場に向けて「夢工場ドキドキパニック」をベースにプレイヤーキャラをマリオ達に置き換えてリリースされてのが始まりのようです。
後に国内でも販売される事になり、文字通りアメリカで販売された事から「スーパーマリオUSA」のタイトルとしてリリースされました。
またディスク版である「夢工場ドキドキパニック」のカセット版を販売したい狙いもあったそうです。
いやあ、そのような背景があるとは思いませんでしたね。
確かにこの時代のマリオシリーズと比べてみると、な雰囲気を覚えましたがこの経緯を知ると納得します。
鍵を取った瞬間、カメーンに追いかけられるのはなかなかに怖かったです…
プレイヤーキャラであるイマジンファミリーはイベントキャラクターでありフジテレビの版権でしたが、敵キャラはゲームオリジナルだったため引き続き登場します。
この作品で仮面を付けた敵キャラが多いのは、夢工場’87で広告やノベルティー等でベネチアンマスクが印象的に採用されておりそちらの影響かと思われます。
かたや ややマニア向けのディスクシステムでイベントのタイアップ商品、かたや普及率の高いファミコンで人気のマリオシリーズ。
知名度としてはかなりの差があるのは否めません。
更に度々リメイクやソフト配信されるマリオUSAに比べ、夢工場は版権の複雑さから再販売の動きが無いのも知名度の差に拍車を掛けてます。
確かに「スーパーマリオUSA」は個人的には一番好きなマリオシリーズではあります。
世界観・操作感・システム・サウンド、どれを取ってもどれも良質で面白いゲームです。
そのベースを作り上げたのが、この「夢工場ドキドキパニック」に他なりません!!!
このゲームのポテンシャルの高さを裏付ける事にもなってますね。
まさに名作に隠れた知る人ぞ知るタイトルと言った所でしょう。
何気なく入ってたら、こんなソフトにお目に掛かれるとは思いませんでしたね。
こちらの「BEEP秋葉原」の品揃えには恐れ入りました。
みなさんも思い出のソフトや掘り出し物を探しに行かれてはいいがでしょう?
きっと、当時の懐かしさを味わえること間違いなしです!
たまには家の奥で眠っている古いゲームを引っ張り出して、遊んでみるのもいいかもしれませんね。
*取材店舗*
《BEEP秋葉原》
〒101-0021 東京都千代田区外神田3-9-8 中栄ビルB1F
電話番号 03-6206-9116
営業時間 11:00~20:00
定休日 第3水曜日
公式HP https://www.akihabara-beep.com/
Twitter @BEEP_akihabara